高速輸送機関と都市発展


新幹線・航空機といったものに代表されるように,日本には様々な高速輸送機関が存在します. そして,路線延長や新線開通,さらにはリニア新幹線プロジェクトなど,そのネットワークの発達には目を見張るものがあります. このように,都市間の移動がますます便利になることは,もちろん私たちの生活を豊かにする一方,長期的に見たとき一体どのような構造変化を日本にもたらすのでしょうか.
本研究では,高速輸送機関の発達がもたらす“都市発展への影響”に焦点を当て,実データに基づくシミュレーション分析を試みています. 輸送機関の発達は,移動を便利にするという自明なプラス効果があるのと同時に,“ストロー効果”と表現される地方都市の衰退をもたらす危険があることにも,注意しなければなりません. 左図は,コンピュータ上で日本列島の人口分布や鉄道ネットワークの発達を再現し,各都市の発展に対して,どのような影響があるかをシミュレーションしたものです. このような分析を基に,持続的に都市が発展するための方策や,望ましい高速輸送機関の在り方などについて,研究を進めています.

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